坐骨神経痛と診断された歩けないほどの激痛が1ヵ月で仕事復帰出来るまでになった理由とは?

症例報告

 

Top Member多井一貴

 

 

 

 

「患者」

68歳・女性・介護士

 

 

「症状」

大腿部から膝にかけての痛み

 

 

「来院日」

H30年4月末

 

 

「来院経緯」

発症は2ヵ月前。

 

患者は介護士をしており、

仕事中にお風呂の介助をしていたところ膝からふくらはぎにかけて痛みが走る。

 

介助中であったため、

痛みはあったが利用者さんを転倒させるわけにはいかないため、

支えながら踏ん張る。

 

踏ん張ったことで痛みがより強いものになり、

しばらく動けずその場に立ちすくむ。

 

数分後何とか動けるようになり、

痛みを確認すると歩行は出来るが、

力を入れると痛みが出てくるという状態であった。

 

なんとかその日の仕事をこなし帰宅するも、

痛みが残っておりアイシングをして様子を見ることにした。

 

翌日以降も仕事を休むわけにはいかず、

出勤しいつものように利用者さんの介助を続ける。

 

ふくらはぎの痛みなくなったものの、

大腿部から膝にかけて痛みが強く出るようになる。

 

そうしていると日に日に痛みが増していき、

歩行時にも痛みが出るようになる。

 

発症後1週間ほどしてから近所の整形外科を受診。

 

そこではもともと腰痛で通院していたこともあってか、

「坐骨神経痛」であるとの診断を受ける。

 

痛み止めの薬を処方され、

安静にするように言われ帰宅。

 

仕事を休むことが出来なかったため、

安静にすることは出来ずだましだまし仕事を続ける。

 

その間仕事後や休みの日に近所の整骨院に通院し、

治療を受けるも改善する気配が見えないまま仕事を続けた。

 

その後悪化が進み、

歩くのもままならない状態にまで陥り、

仕事に行くことも出来なくなり、

家事をこなすことも出来ない状態になる。

 

どうすることも出来ない状況になり、

途方に暮れているとご主人から「以前言っていた鍼灸王国だったら、きっとなんとかしてくれるはずだから頑張って行ってみよう。」という言葉から来院を決意。

(以前別に疾患で通院経験があり、完治していた。今回は距離が遠い事もあり、通院に不安があり来院出来ずにいた。)

 

1ヵ月間治療のための休みを申請し、来院する。

 

「治療経過」

1診目

患者は歩行時と立ち上がりに痛みを訴えている。

 

待合室のソファーから立ち上がる時にはご主人に支えられて立ち上がる状態で、診察室へ移動する際も足を引きずるような形での歩行であった。

 

触診と検査を行う。

 

SLRテスト(-)

FNSテスト(-)

ニュートンテスト(-)

 

患者が痛みを訴えているのは下図のように、膝の内側及び膝蓋骨周辺、内転筋部である。

膝の内側部に圧痛を確認。

大腿内側部及び大腿四頭筋に筋緊張が顕著にみられる。

 

以上のことから「坐骨神経痛」の疑いはないと判断。

内側側副靭帯損傷と判断し、その判断をもとに治療を進めていくこととする。

 

患者は歩行時と立ち上がりに痛みを訴えており、

特に歩行困難であることを解消したいとのことであるため、

歩行時の痛みをペインスケール「10」と設定し、

治療を開始。

(ペインスケールとは痛みを10段階で表わした指標のこと。10に近づくにつれ痛みが増す。患者に数字を示させる。)

 

治療:

曲池・合谷に接触鍼、太谿に置鍼し、身体全体のエネルギー調整

仰臥位0調整、内転筋弛緩調整。

 

治療後、

ペインスケール「10」→「9」

歩行時に右足に少し体重をかけれる歩き方になる。

 

次回は翌日の来院を指示し、1診目施術終了。

2診目

前回から次の日の来院。

患者は「激痛は少しマシな感じはするが、まだまともには歩けない。寝返りを打つと痛みが出るのであまり眠れていない。」との報告。

 

ペインスケール「9」のまま維持。

 

治療:

曲池・合谷に接触鍼、太谿に置鍼し、身体全体のエネルギー調整

仰臥位0調整、内転筋弛緩調整。

 

治療後、

ペインスケール「9」→「8」

 

歩行時の足の引きずる動きは残存。

痛みは少しマシであるとのこと。

 

次回は翌日の来院を指示し、1診目施術終了。

 

4診目

前回から翌日の来院。

患者は「痛みがマシになって来ている。激痛に襲われる感じはないが、歩くのはまだ辛い。」との報告。

 

ペインスケール「7」

 

治療:

曲池・合谷に接触鍼、太谿に置鍼し、身体全体のエネルギー調整

仰臥位0調整、内転筋弛緩調整。

 

治療後、

歩行を確認すると、足の引きずる感じが無くなってきており、足が上がっている。

 

次回はGWを挟むため、一番近い診察日に来院するよう指示し、4診目施術終了。

5診目

前回から5日後の来院。

患者は「GW中は家でおとなしくしていた。特に歩くこともあまりしなかったので期間が開いたが悪化しなかった。」との報告。

 

ペインスケール「7」のまま維持。

 

治療:

曲池・合谷に接触鍼、太谿に置鍼し、身体全体のエネルギー調整

仰臥位0調整、内転筋弛緩調整。

 

治療後、

ペインスケール「7」→「6」

 

次回は翌日の来院を指示し、5診目施術終了。

8診目

前回から翌日の来院。

患者は「痛みがだいぶ引いてきて、寝返りで痛くて起きてしまうことは無くなった。歩くのも少しずつ楽になってきている。」との報告。

 

ペインスケール「6」→「4」

歩行時の痛みが半分以下に減少。

 

治療:

曲池・合谷に接触鍼、太谿に置鍼し、身体全体のエネルギー調整

立位0調整、内転筋弛緩調整、下肢アライメント調整。

 

治療後、

患者は「歩くのがだいぶ楽。普通に歩けている気がする。久々の感覚で嬉しい。」とのこと。

 

歩行を確認すると、患者自身が言うように足の引きずる感じは減少しているものの、若干引きずる感じがみられる。

ただ体重も両足にかけれるようにはなっており、歩行に関してはもう一歩というところにあると判断。

 

次回は翌日の来院を指示し、8診目施術終了。

 

 

14診目

前回から翌日の来院。

来院から3週間経過。

患者は「歩くのはもう普通に歩けている。歩く際の痛みもなく、立ち上がる時に少し痛いかなという程度。ただ仕事に復帰した際にはしゃがみこまないといけないが、それが出来ない。」との報告。

 

動きを確認すると、膝の屈伸時の途中で痛みが生じ、しゃがみきれていない。

本日より、ROM改善の治療に切り替えていくことを説明し、治療開始。

 

治療:

曲池・合谷に接触鍼、太谿に置鍼し、身体全体のエネルギー調整

下肢アライメント調整、ベイカー調整、アキレス腱調整。

 

治療後、

患者は「今日来た時よりもひざが曲がりやすくなり、痛みも少ない。あと10日ほどで仕事に復帰しないといけないのでお願いします。」とのこと。

 

次回は翌日の来院を指示し、14診目施術終了。

 

18診目

前回から翌日の来院。

患者は「膝の屈伸も若干の違和感はあるが、痛みはない。これで仕事に復帰しても何とか頑張れそう。」との報告。

 

動きの確認をすると、屈伸時に最大屈曲出来ており、体重をすべてかけれるようにもなっている。

 

治療:

曲池・合谷に接触鍼、太谿に置鍼し、身体全体のエネルギー調整

下肢アライメント調整、ベイカー調整、アキレス腱調整。

 

翌日よりかねてから言っていたように仕事に復帰するが、

問題なく出来ると判断し、

次回からは仕事をしながらメンテナスとケアをしていく旨を伝え、施術終了。

歩くこともままならない右膝の激痛が仕事にも復帰できるほど良くなりました

Q1.どんな症状でお困りでしたか?

またお困りの症状を治すために、今までどのような治療を受けてこられましたか?

仕事中に右ふくらはぎに違和感あり。

整形で坐骨神経痛と言われ痛み止めの処方。

近くの鍼灸などするけど右膝下に激痛。

歩行困難、仕事も休み家事も出来ない状態続く。

 

Q2.鍼灸治療など、当院へ来院にあたって心配はなかったですか?

また心配はどうやって解消しましたか?

以前にお世話になっていたが、片道2時間の運転に不安ありましたが、主人の一言「何とかなるから」と促され、来院しました。

右脚を持ちあげながら頑張りました。

 

Q3.当院の施術を受けたときの印象・感想などを教えてください。

来て良かった!!

先生の変わらず暖かい人柄と「しっかり治していきましょう」と力強い言葉を頂き、治してもらえると確信しました。

 

Q4.症状が改善した現在の想いをメッセージ下さい。担当が最高に喜びます!

毎日来院し、施術も痛みを伴いましたが、回数が増す度回復していくのが実感出来、なんと1か月で歩けたのです!!

激痛からも解放され、おかげさまで仕事にも復帰出来ました。

先生が頑張って下さる分、私も日々顔晴れます。

これからもよろしくお願いします。

 

お名前:gyatoruzu ご年齢:68歳 ご住所:三重県名張市 ご職業:介護士

※お客様の感想であり、効果効能を保障するものではありません。

「担当からの考察」

今回の患者さんであるgyatoruzuさんは、

まともに歩くことも出来ない激痛で来院されました。

 

久々にお会いしてとんでもない状態で来られたのでびっくりしましたが、

実際に身体の状態を把握した時に「必ず治せる」と感じたので素直にお伝えしました。

 

その時のgyatoruzuさんの安心した顔が今でも目に浮かびます。

 

ただ1か月という期限はかなりギリギリのところだったので、

逆に「絶対になんとかしてやるぞ」と強い気持ちになれました。

 

その想いをgyatoruzuさんも感じて下さり、

当院の開けている日は毎日通院して下さったことも期限に間に合った要因の1つとなりました。

 

名張市という遠方から車で2時間もかけて通院した甲斐がありましたね。

 

お仕事復帰することが出来て、僕もとっても嬉しいです!

 

 

それでは考察に移ります。

 

今回病院でも整骨院でも全く改善しなかった足の痛みですが、

そもそも診断が間違っていたということがありました。

 

おそらくいつも行っている整形外科の先生は、

普段から腰が痛いと言っていたこともあり、

レントゲン上で何かしらの異常があったため「坐骨神経痛」という診断を下されたんだと思います。

 

ただ痛みの出ている箇所や、

徒手検査を行った結果を見れば明らかに「坐骨神経痛」ではありませんでした。

 

整骨院での治療も、整形外科の判断をもとに腰の治療をされていたそうです。

 

もちろん画像での診断はとても大切な診断方法の1つです。

 

でもそれだけに頼ってしまい、

実際の身体の状態から判断するというのもとても大切なことであると当院では考えています。

 

ですので画像上のデータも参考にしつつ、

しっかりと身体の状態を確認することで「痛みの原因」を的確に判断出来れば、

あとはその原因を適切な治療を施してあげさえすると今回のように完治に至るのです。

 

もしあなたが激痛でどこへ行ったらいいんだろうと困っているのなら、

ぜひ当院を頼ってみてください。

 

僕たちはそういった困ってしまっている状態から「本気」でなんとかしたいという方の想いに応えるために全員で切磋琢磨しています。

 

あなたとのご縁を心からお待ちしています。

 

症状について詳しくはこちら

腰痛

関連記事

鍼灸王国