ギックリ腰や慢性腰痛は「安静」では治らない。 3ヵ月かけて悪化した腰痛が6回の治療で治る理由。

症例報告

Top Member 植田 康司

 

 

この記事は、

ギックリ腰を繰り返し慢性腰痛になっていた患者さんが、完治に至る経緯を記しています。

 

何度も繰り返すギックリ腰や

慢性の腰痛でお困りの方は是非、ご覧下さい。

 

ギックリ腰を繰り返すメカニズムとは?

繰り返す事で悪化するのはなぜか?

根本治療とは?

 

などを交えながら記しているので、患者さんの感想と合わせてご覧下さい。

 

 

 

目次

 

1、3ヵ月間 治療をせず耐え忍んだ経緯

2、慢性腰痛が6回の治療で完全に消失

3、患者さんからの感想

4、ギックリ腰を繰り返す慢性腰痛の原因・治療法

 

3ヵ月間 治療をせず耐え忍んだ経緯

「患者」

30代 女性 医療事務

「症状」

慢性腰痛

「来院日」

2018年7月初旬

「来院経緯」

患者は3か月前、

ビリビリと電気が走るような腰の痛みに襲われる。

 

遡ること3年前、

2度目のギックリ腰を経験し歩くのは元より着替えや

しゃがむ動作、家事等で相当不便な経験をしたことから、

「これはもしや、、、」と不安になる。

 

しかし、これまで

2度のギックリ腰を経験した際は、

いずれも、職場の同僚や近親者などから

「ギックリ腰の治療は安静にしておく事のみ」と

言い聞かされていたので、「治療に行く」という概念がなく、今回も安静にしていた。

 

だが、これまで安静にしていれば

一旦治まっていた痛みが、今回は一向に治まらない。

 

それでも患者は、

「治す方法は安静にしておく事しかない、、、」と医療機関を受診せず、

痛みに耐えながら、仕事・家事と熟していた。

 

しかし、痛みを覚えてから3か月

右腰臀部に強い痛みと腹部の緊張感が悪化し、生活がままならなくなる。

 

患者は、

「このまま悪化するのはさすがに辛い、、、」と

医療機関の受診を決意し、改めて職場の同僚に相談。

 

「鍼灸を受けてみては?」と

アドバイスをもらい、自宅近くの治療院を探し当院に辿り着く。

 

ホームページ内の”患者さんの声”を読み

「ここなら何とかしてくれるかも」と期待を胸に来院を決意。

慢性腰痛が6回の治療で完全に消失

1診目

はじめに、痛みを訴えている個所を確認。

 

右腰臀部に強い痛みを訴える。(※1 写真参照)

 

※1 伏臥位(俯きで上からの撮影)

前屈・後屈の動きを確認。

(前屈)

(後屈)

患者の申告通り、

ギックリ腰を何度も繰り返した腰痛に見受けられる後屈制限が出ている。

(理由については、原因・治療法の項目に記す)

 

また、触診で腹部の緊張感も確認。

 

以上の事から

ギックリ腰を繰り返した慢性腰痛であると判断。

 

この判断を元に治療を進める。

 

治療:

 

曲地・合谷に接触鍼、太谿に置鍼し、身体全体のエネルギー調整

内臓・腹膜調整、腹部深層筋調整、骨盤調整

2診目

翌日に来院。

 

仕事中のビリビリとした痛みが激減。

まだしゃがむ動作、荷物を持っての移動は違和感と痛みが残る。

 

今回も前回同様

腹部の緊張感の除去と、骨盤の調整を軸に治療を行う。

 

治療:

 

曲地・合谷に接触鍼、太谿に置鍼し、身体全体のエネルギー調整

内臓・腹膜調整、腹部深層筋調整、骨盤調整

4診目

前回の翌日に来院。

 

仕事中のビリビリとした痛みは消失。

しゃがむ動作、荷物を持っての移動で若干違和感が残る状態である。

 

痛みは完全に取り除く事ができた。

本日から、細部の微調整を主に治療を進める。

 

治療:

 

曲地・合谷に接触鍼、太谿に置鍼し、身体全体のエネルギー調整

内臓・腹膜調整、腹部深層筋調整、骨盤調整、下肢アライメント調整

6診目

前回から14日後の来院。

 

患者から

「痛み、違和感共に全くありません」と報告。

 

院内での動くを確認。

 

(前屈)

(後屈)

治療:

 

曲地・合谷に接触鍼、太谿に置鍼し、身体全体のエネルギー調整

内臓・腹膜調整、腹部深層筋調整、骨盤調整、下肢アライメント調整

 

今回で完治とみなし

次回から、1か月に1回のメンテナンスに移行。

 

「患者さんの口コミ・感想」

ギックリ腰を繰り返す慢性腰痛の原因・治療法

R・Iさんは

3ヵ月間慢性腰痛に悩まされてきました。

 

過去のギックリ腰の経験を加味すると

数年前から悩まされていたといえます。

 

「ギックリ腰は安静にしておく」と考え

慢性化した状態で来院される方が経験上多いと強く感じます。

 

しかし、

そんな状態であってもR・Iさんの様に皆さん改善していきます。

 

では、なぜ当院の治療で「完治」する事ができるのか?

 

まず、

ギックリ腰を繰り返す原因を知る必要があります。

 

いわゆる「ギックリ腰」はそのほとんどが「椎間関節の急性炎症」といわれています。

この、

椎間関節の急性炎症が起こる原因が、

 

  • 腹部の緊張感の急増

=後屈制限が起こり、結果として椎間関節に負担がかかり炎症を起こす。

初診時、後屈制限がみられたのはこの為である。

 

  • 臀部の負担の急増

=負担が増すことで支えが効かなくなり、

動作時痛がUP。結果として椎間関節の負担が増し炎症を起こす。

 

  • 内臓疲労の蓄積

=自然回復力の低下を招き、疲労の蓄積を加速させる。

 

となります。

 

そして、安静にすることで、

腹部の緊張と、臀部の負担が一時的に減少し、再度動く事が可能になる。

 

しかし、

原因が除去された訳ではないので、

炎症が再燃し、痛みが出て動けなくなる。

 

こういった事を繰り返している内に、

身体は、更に動きの制限をかける為、可動域制限・動作時痛がより強いものに変化していきます。

 

つまり

緩解→再発(可動域制限up・動作時痛up)→

緩解→再発(可動域制限・動作時痛が更に悪化)と負のループに陥るという事です。

 

ここまで、「ギックリ腰の繰り返す原因」と「悪化するメカニズム」に

ついて記述してきましたが、お解りいただけたでしょうか?

 

そして、

今回のR・Iさんは、

正に、この状態を繰り返していました。

 

ですので、

 

1、腹部の緊張感の急増

=後屈制限が起こり、結果として椎間関節に負担がかかり炎症を起こす。

 

経穴に置鍼し、全身の循環を良くしてから

腹膜・腹部深層筋を緩め、後屈制限を除去し可動域を正常に。

 

 

2、臀部の負担の急増

=負担が増すことで支えが効かなくなり、

動作時痛がUP。結果として椎間関節の負担が増し炎症を起こす。

 

過度の負担を避け、下肢全体で支えられる様に

疲労の除去とアライメント調整を施す。

 

3、内臓疲労の蓄積

=自然回復力の低下を招き、疲労の蓄積を加速させる。

 

鍼・灸・手技を用い、

内臓調整を行い、回復力・免疫力のUPを図る。

 

この3点の治療を中心に行う事で、

「ギックリ腰を繰り返す慢性腰痛」が完治に至りました。

 

もうお解り頂けたように

「安静」にしているだけで完治することはありません。

 

この3点を踏まえ

治療することで、初めて根本治療が成り立ちます。

 

私は、

慢性腰痛に悩む患者さんを多く診てきました。

そのほとんどの方が、「こんな腰痛でも治せるんですね」

「身体ってこんなに軽かったんだ」と言って下さいます。

 

ですから、

「治療することを考えていない」

「治らないと思っている」

このような方は一度、当院にお越しください。

 

「違い」を実感して頂ける事でしょう。

そして、そんな方々を、一人でも多く治してあげたいと思っています。

 

感謝

 

症状について詳しくはこちら

腰痛

関連記事

鍼灸王国