腰椎椎間板ヘルニアと診断された状態から完治に至った本当の理由とは?

症例報告

 

Top Member多井一貴

 

 

 

 

「患者」

34歳・男性・会社員

 

 

「症状」

急性腰痛症(ギックリ腰)

 

「来院日」

H29年4月中旬

 

 

「来院経緯」

発症は10日前。

患者は仕事中に10kgほどの重たい荷物を持った際、腰に電気が走ったような強い痛みを感じる。

 

痛みによってすぐに動くことが出来ず、

しばらくの間その場に留まる。

 

5分ほどしてようやく立ち上がったものの、

背筋を伸ばすことが出来ず、腰を屈めた状態でしか歩けなかった。

 

その日は何とか仕事を済ませたが、

翌日の朝はベッドから起きることも出来ず、寝たきりで1日を過ごした。

 

患者は1年に1度はギックリ腰を発症しており、

今回も毎年起こしているギックリ腰だろうと推測。

 

これまでは数日間安静にし、

ペインクリニックで腰にブロック注射を打ってもらうとすぐに回復するという経験があったため、

患者は「今回もブロック注射をすればすぐに良くなるだろう。」と考え、

ペインクリニックを受診。

 

ペインクリニックにて腰のブロック注射を打つ。

 

今までであれば、

ブロック注射を打つと数日後には腰の痛みは引いていたが、

今回は痛みの改善が見られないどころか日に日に痛みが増していった。

 

本来腰だけだった痛みが左臀部にまで波及し、

痛み自体も明らかに悪化していた。

 

発症時と同様に腰を屈めた状態でしか歩けず、

仕事はもちろんのこと日常生活に大きな支障が出た。

 

患者はしばらく様子を見たが、

改善する気配がなかったため以前のペイクリニックではなく、

整形外科を受診。

 

腰のレントゲンを撮影したところ、

医師から『腰椎椎間板ヘルニア』と診断される。

 

痛み止め薬の処方を受け、安静にし、痛みが引いたらリハビリに来院するよう指示される。

 

患者は一刻も早く仕事に復帰したかったこともあり、

別の治療についても検討した。

 

web上にて近所で腰痛を早く治せる治療院を検索したところ、当院のHPにたどり着く。

当院の口コミや実績を見て、来院を決意。

 

「治療経過」

1診目

患者は立ち上がり時と歩行時に痛みが出るようで、

待合室のソファーから施術室に移動する際も、

前傾姿勢でゆっくりとしか歩けていない。

 

触診と検査を行う。

体幹前屈(-)後屈(+)回旋(+)

SLRテスト(-)

FNSテスト(-)

ニュートンテスト(-)

 

動作時に痛むのは写真の赤〇の位置である。

患部を触診すると筋肉に圧痛と硬結を確認。

下肢にしびれはなく、臀部は痛みと重さとダルさを訴えている。

 

問診と触診から『急性腰痛症』と判断。

レントゲンでは『腰椎椎間板ヘルニア』との所見であるが、検査したところヘルニアが原因で痛みが出ているとは考えにくい。

この判断をもとに治療を進めていく。

 

現在、患者は動作時及び歩行時に痛みを訴えているが、特に体幹後屈させた時に痛みを最も強く訴えている。

そのためこの時の痛みをペインスケール「10」と設定し、治療を開始。(ペインスケールとは痛みを10段階で表わした指標のこと。10に近づくにつれ痛みが増す。患者に数字を示させる。)

 

患者は仰臥位に寝ることが出来ないので、側臥位と腹臥位で治療を行う。

 

治療:

曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼し、身体全体のエネルギー調整

内臓調整、腹膜調整、殿筋弛緩調整

 

治療後、ペインスケール「10」→「6」

前傾姿勢が無くなり、歩行のスピードも上がる。

患者は「痛みがだいぶなくなった。お腹を触られるだけでこんなに楽になるとは思わなかった」とのこと。

 

患者には期間を詰めて来院することで、早期改善が見込める事を説明し、次回は翌日、遅くとも2日以内に来院することを伝え、1診目施術終了。

2診目

前回から1日後の来院。

 

患者から

「歩く時の痛みはかなり軽減した。しかしまだ椅子から立ち上がる時の痛みがある。腰を反らすのはまだ辛い。」

との報告。

 

ペインスケール「6」→「5」

痛みが半減しているのがわかる。

 

治療:

曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼し、身体全体のエネルギー調整

内臓調整、腹膜調整、殿筋弛緩調整、下腿内旋変位調整

 

治療後、ペインスケール「5」→「3」

歩行時の痛みが消失し、歩くスピードが格段に上がる。

 

次回も翌日、遅くとも2日以内に来院するように指示し、2診目施術終了。

 

3診目

前回から2日後の来院。

患者から「今回は仰向けでも寝れるようになった。今は椅子から立ち上がる時が一番気になる。腰を反るのもだいぶマシ。」との報告。

 

ペインスケール「3」のまま維持。

現在患者は、臀部の痛みは消失し、腰部にのみ痛みが出ているとのこと。

 

治療:

曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼し、身体全体のエネルギー調整

内臓調整、腹膜調整、殿筋弛緩調整、下腿内旋変位調整

 

治療後、ペインスケール「3」→「0」

患者は「椅子から立ち上がる際も痛みはない。歩くのもほとんど普通に歩ける。これなら仕事にも行けそうな感じがする。」とのこと。

 

次回は3日以内に来院するように指示し、3診目施術終了。

 

4診目

前回から3日後の来院。

 

患者から

「仕事はこわごわではあるが出来ている。痛みはないが、重たいものを持つ時に腰に違和感がある。」

との報告。

 

ペインスケール「0」のまま維持。

 

椅子から立ち上がる時の痛みも前回治療後から引き続きなくなっているとのこと。

 

治療:

曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼し、身体全体のエネルギー調整

内臓調整、腹膜調整、腸腰筋バランス、下腿内旋変位調整

 

次回は1週間以内に来院するように指示し、4診目施術終了。

5診目

前回から7日後の来院。

 

患者から

「仕事中も普通に動けている。重たいものを持つときも大丈夫である。痛みを感じることはまったくなくなった。」

との報告。

 

ペインスケール「0」のまま維持。

 

治療:

曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼し、身体全体のエネルギー調整

内臓調整、腹膜調整、腸腰筋バランス、下腿内旋変位調整

 

治療後、

患者は

「まったく痛みはないし、歩くのも何も気にせずに足を前に出せる。」

とのこと。

 

仕事中にも痛みは出ていない事から、

今回で『急性腰痛症』を完治とみなし、

次回から1ヶ月に1回のメンテナンス期に移行する旨を伝え、

治療終了。

ぎっくり腰の痛みが来院するごとに改善されました

Q1.どんな症状をお持ちでしたか?

腰痛

 

Q2.鍼灸治療など、当院へ来院にあたって心配はなかったですか?

また、心配はどうやって解消しましたか?

心配はなかったが、本当に腰痛が改善されるかの心配はあった。

 

Q3.当院の施術を受けたときの印象・感想などを教えてください。

当初ギックリ腰と腰痛が重なって痛みがしんどかったが、来院する毎に腰痛が改善されていくのがわかった。

 

Q4.あなたと同じ様な症状をもった方へ、何か勇気が出るメッセージがあればお願いします。

迷わず来院すればわかります。

お名前:T・Sさん ご年齢:34歳 ご住所:奈良県北葛城郡王寺町 ご職業:会社員

※お客様の感想であり、効果効能を保障するものではありません。

「担当からの考察」

今回の患者さんであるT・Sさんは、

ギックリ腰をこじらせてしまい歩くのもままならない状態になってしまっていました。

 

初診時には真っすぐ歩くことも出来ずに、

待合室から施術室に移動する際も前かがみで少しずつ動くという状態で、

痛みで苦悶の表情を浮かべていました。

 

T・Sさんはこれまでも何度も繰り返しギックリ腰を患っており、

そのたびにいつもペインクリニックでブロック注射をして痛みを緩和させてなんとかその場をしのいでいたそうです。

 

ただ今回はそのブロック注射が効かないどころか、

どんどん悪化してしていってしまい、

今まで出ることのなかった臀部にまで痛みを感じてしまい、

整形外科のお医者さんには「腰椎椎間板ヘルニア」と診断され、

「これ以上悪化すると足にシビレが出るかもしれないね」と言われてしまい、

とても不安な気持ちでいたそうです。

 

だからこそ必死で治療院を探し、

「ここでならなんとかしてくれるかも」と思い、

来院されました。

ちゃんと治って良かったですね、T・Sさん!

 

 

それでは考察に移ります。

 

今回のT・Sさんの状態は、

完全に「急性腰痛症(ギックリ腰)」でした。

 

なぜそれが整形外科では「腰椎症」と診断されてしまったのでしょうか?

 

それは・・・

腰椎椎間板ヘルニアというのは画像上ではヘルニアがあったとしても、

必ず症状が出るものではないのです。

 

実際に健常な方のMRI画像などにもヘルニアがみられるという臨床データもあります。

 

このように出っ張っているものをヘルニアというのですが、

これがあるだけではなく、

この部分に何らかの原因で圧迫され、

神経が損傷を受けることで足のシビレや痛みといった症状が出てきます。

 

T・Sさんの場合もレントゲンを撮ってみたらヘルニアがあったので、

急性腰痛症(ぎっくり腰)なのに、

『腰椎椎間板ヘルニア』と診断されてしまったのです。

 

お医者さんが悪いわけではありません。

 

お医者さんからすると、

実際にヘルニアが画像上確認出来たため「腰椎椎間板ヘルニア」と診断せざるをえなかったんだと思います。

 

ただ私たちはそういった病院での診断に迷わされることなく「本当の原因」を探すことが出来るからこそ「少数精鋭治療家集団®」を名乗っています。

 

今回のT・Sさんの場合、

どこに本当の原因があったかというと「腎臓の疲労」と「腸腰筋(腸骨筋+大腰筋)」にあったのです。

 

これだけ聞くと「どういうことだろう?」と思いますよね。

これから少し詳しく説明していきます。

 

腰の痛みに腎臓の疲労が関係しているとは一般の方にはわかりにくいかもしれませんが、

東洋医学的にいうと腰と腎臓は密接な関係があります

 

それを脈診と実際に腹部を触ることで見つけ出し、そのための治療を行っています。

 

そして次は下の図を見てみましょう。

「腸腰筋(腸骨筋+大腰筋)」はこういった形で存在します。

 

この腸腰筋が疲労などで硬くなってしまうと、

骨盤が前に傾くことで常に腰が反らされている状態になります。

 

これはつまり、

立っている・寝ているという状態で常に腰に負担がかかってしまっているということになります。

 

そうしてどんどん負担が増えていき、

ある時身体が限界にきてしまいギックリ腰になってしまうのです。

 

そして実は、「腎臓」の外側の膜と「大腰筋」というのは最終的にくっ付いているので、

東洋医学的な考えだけではなく解剖学上でも「腎臓の疲労」が腰に与える影響というの証明されているのです。

 

当院での施術はその痛みが出ている箇所のみを診るのではなく、

身体全体の状態をしっかりと診ることによって、

他では考えられないような難しい疾患やきつい症状がビックリするぐらい良くなっていくのです。

 

もしあなたが激痛の腰痛でどこへ行ったらいいんだろうと困っているのなら、

ぜひ当院を頼ってみてください。

 

僕たちはそういった困ってしまっている状態から「本気」でなんとかしたいという方の想いに応えるために全員で切磋琢磨しています。

 

あなたとのご縁を心からお待ちしています。

症状について詳しくはこちら

腰痛

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