【 腰椎椎間板ヘルニア 】 ダブルクラッシュシンドロームにより歩行困難を患った39歳女性が2ヶ月半24回の施術で改善した事例

症例報告

Top Member 植田 康司

 

 

 

この記事は、

来院5ヵ月前に腰を痛め、徐々にしびれが出現し歩行困難になるまで悪化。

その後、2ヶ月休職、歩く事も困難だった症状が、改善に至る経緯を記しています。

 

 

悪化の原因と、治療法を具体的に記しているので、最後まで読み進めてみてください。

腰の違和感から、「腰椎椎間板ヘルニア」「坐骨神経痛」を発症

「患者」

39歳 女性

「症状」

腰椎椎間板ヘルニア・梨状筋症候群(坐骨神経痛)

「来院日」

2018年10月下旬

「来院経緯」

発症は昨年5月。

仕事中に、重量物が倒れてきた際、体を捻じった状態でかばった事で、腰に違和感を生じる。

 

 

それから1週間、

違和感が継続し、徐々にしびれが現れるようになる。

 

 

その為、患者は職場から程近い、ペインクリニックを受診。

 

 

現状の説明や受傷機転等伝えるも、医師からは

痛み止めの薬を処方されたのみであった。

 

 

そこで患者は、自宅近くの整形外科を受診。

精密検査を行った結果、「腰椎椎間板ヘルニア」及び「坐骨神経痛」と診断を受ける。

 

 

医師からは痛み止めの処方と、ブロック注射を受け、一旦帰宅。

その後、3~4回にかけて、定期的にブロック注射を受け、症状の改善に努めた。

 

 

しかし、回数を重ねる事に、効果は徐々に薄れていき

1ヵ月後には、全く効かない状態となる。

 

 

そこで患者は、

「何とかこの症状を改善したい」と自宅近くの整骨院を受診し、

骨盤矯正、マッサージ、電気療法、ウォーターベット等様々な治療を週3回、約2ヶ月間行う。

 

 

だが、症状は改善せず徐々に歩行困難な状態となる。

 

 

その為、

再度改めて、治療可能な所が無いかをインターネットで検索。

 

 

幸いにも、自宅から程近い当院のホームページにたどり着き

ここなら「助けてもらえる」と受診を決意。

「腰椎椎間板ヘルニア」と「梨状筋症候群」の「ダブルクラッシュシンドローム」が2ヶ月半24回の治療で改善

10月31日 1診目

安静時でもしびれが強く、

患部の左足に、体重を掛ける事がままならない状態である。

 

 

痛みは左臀部の中心部にあり、

しびれは、腰部~指先にかけて左下肢全体の広範囲に出現している。

 

ただし、熱感や腫脹は見られない。

続いて、患部以外の身体の状態をチェック。

 

 

骨盤の左右差、腹部の過緊張

腰痛、下肢の浮腫み、CSF(脳脊髄液)の循環不良等を確認。

 

 

徒手検査も、SLRテスト「陽性」で

臀部の中心にある痛みは、「梨状筋」にあたる部位であった。

 

 

問診を継続した所、

「ブロック注射で一時的に、痛みとしびれが緩和したことで無理に動いていた」との事。

 

 

以上の事から、

「腰椎椎間板ヘルニア」と「梨状筋症候群」のダブルクラッシュシンドロームと判断。

 

 

患者には、

概ね3ヵ月あれば、症状は改善出来る事を伝え、

内、最初の2週間は週3回、その後2ヶ月にかけて週2回の治療に来院する様に指示し、同意を得る。

 

 

治療:

 

曲地・合谷に接触鍼、太谿に置鍼し、身体全体のエネルギー調整

腹膜・腹部深層筋調整、骨盤調整、梨状筋調整、CSF循環調整

11月2日 2診目

患者から

「前回治療後、体を動かすたびに激痛だったが楽になりました」と報告。

 

 

状態を確認。

 

骨盤の左右差、腹部の過緊張

腰痛、下肢の浮腫み、CSF(脳脊髄液)の循環不良等継続。

 

 

初診の治療で、激痛に変化があった為、そのまま継続する。

 

 

治療:

 

曲地・合谷に接触鍼、太谿に置鍼し、身体全体のエネルギー調整

腹膜・腹部深層筋調整、骨盤調整、梨状筋調整、CSF循環調整

11月7日 4診目

患者から

「徐々に歩き方に変化が出だしている」と報告。

 

 

状態を確認。

 

骨盤の左右差、腹部の過緊張

腰痛、CSF(脳脊髄液)の循環不良等継続。

 

ただし、下肢の浮腫みは改善傾向にある。

 

 

治療:

 

曲地・合谷に接触鍼、太谿に置鍼し、身体全体のエネルギー調整

腹膜・腹部深層筋調整、骨盤調整、梨状筋調整、CSF循環調整

11月14日 7診目

患者から

「立ち座りがスムーズになってきた」

「腰痛と臀部の痛みが落ち着いてきている分、シビレを強く感じる」と報告。

 

 

状態を確認。

 

骨盤の左右差、CSF(脳脊髄液)の循環不良等継続。

腹部の過緊張、腰痛は減少傾向。

 

 

また、シビレを強く感じるのは

痛みに変化があった事によるものなので、問題はない。

 

患者には、

このまま継続すれば、シビレも改善する旨伝え、治療開始。

 

 

治療:

 

曲地・合谷に接触鍼、太谿に置鍼し、身体全体のエネルギー調整

腹膜・腹部深層筋調整、骨盤調整、梨状筋調整、CSF循環調整

11月27日 11診目

患者から

「久々に買い物で30分近く歩けましたが、足首の動かしにくさがきになる」と報告。

 

 

状態を確認。

 

骨盤の左右差、CSF(脳脊髄液)の循環不良は改善傾向。

腹部の過緊張、腰痛に大きな変化はない。

 

足首の緩慢な動きは

しびれによって起こっている為、このまま治療継続する事で、問題なく改善する。

 

患者には、

その旨伝え、下肢の調整を新たに追加する。

 

 

治療:

 

曲地・合谷に接触鍼、太谿に置鍼し、身体全体のエネルギー調整

腹膜・腹部深層筋調整、CSF循環調整、下肢アライメント調整

 

 

本日で、初診から1ヶ月経過。

 

症状の改善は順調であり、今後も同様に継続する。

12月4日 13診目

患者から、

「自宅があるマンションの2階に上がる際、壁に手をつきながらしか登れなかったのが、前回の治療後、手をつかず登れました」と報告。

 

 

状態を確認。

 

骨盤の左右差、CSF(脳脊髄液)の循環不良の改善傾向は維持。

腹部の緊張感はあるが、腰痛はほぼ改善。

 

 

治療:

 

曲地・合谷に接触鍼、太谿に置鍼し、身体全体のエネルギー調整

腹膜・腹部深層筋調整、CSF循環調整、下肢アライメント調整

 

 

治療後、順調に改善している。

その為、少しづつ時間をかけて、ウォーキングをしていく事を指示。

12月17日 17診目

患者から

「以前話していた、足首の動きは徐々に改善しています」

「ウォーキングは30分~1時間程度出来ています」と報告。

 

 

状態を確認。

 

骨盤の左右差、CSF(脳脊髄液)の循環不良は順調に改善。

腹部の緊張感は残るものの、減少傾向。

 

 

治療:

 

曲地・合谷に接触鍼、太谿に置鍼し、身体全体のエネルギー調整

腹膜・腹部深層筋調整、CSF循環調整、下肢アライメント調整

12月28日 20診目

患者から、

「足首の違和感と若干のしびれが残るが、日増しに歩けるようになってきた」と報告。

 

 

状態を確認。

 

初診時の状態からすれば、

CSFの循環不良、腰痛、下肢の浮腫みは改善しているが、骨盤の左右差、腹部の緊張感は以前残っている。

 

 

治療:

 

曲地・合谷に接触鍼、太谿に置鍼し、身体全体のエネルギー調整

腹膜・腹部深層筋調整、CSF循環調整、下肢アライメント調整

 

 

本日で、2ヵ月が経過。

見立て通り、改善しており順調である。

 

その為、

これまで控えていた立ち仕事を1月から少しづつ行っていく様に指示。

 

また、治療間隔も

隔週で2回に変更する旨伝え、施術終了。

1月12日 23診目

患者から

「仕事が始まり、疲れているが調子はいいです」と報告。

 

 

状態を確認。

 

前回同様、

骨盤の左右差、腹部の緊張感は残るが、歩行状態は良い。

また、疲労感は診られるものの、症状に影響はない。

 

 

治療:

 

曲地・合谷に接触鍼、太谿に置鍼し、身体全体のエネルギー調整

腹膜・腹部深層筋調整、下肢アライメント調整

1月16日 24診目

患者から

「足首の動きは良くなってきています」

「指先のしびれも若干残っています」と報告。

 

 

状態を確認。

 

日常の動きも問題なく、スムーズである。

残る腹部の緊張感と骨盤の左右差も少しづつ改善してきており、状態は良い。

 

 

治療:

 

曲地・合谷に接触鍼、太谿に置鍼し、身体全体のエネルギー調整

腹膜・腹部深層筋調整、下肢アライメント調整

 

 

治療後、

治療は順調で、症状の改善もスムーズである。

 

次回から、隔週から週1回の治療への移行を視野に

治療継続とし、一旦集中治療を終了とする。

整形外科や整骨院で改善しなかったヘルニアと坐骨神経痛の激痛が楽になり動けるようになりました

Q1.どんな症状でお困りでしたか?

またお困りの症状を治すために、今までどのような治療を受けてこられましたか?

ヘルニアと坐骨神経痛のWでした。

整骨院、整形外科に行っていました。

整骨院では、鍼をしたり主にマッサージ、骨盤矯正をしましたが(約2ヵ月)何も良くならず。

整形外科では、仙骨ブロック注射を主にしていました(3~4回)

少しの間しか痛みはなくならなかった。

 

Q2.鍼灸治療など、当院へ来院にあたって心配はなかったですか?

また心配はどうやって解消しましたか?

特に心配はありませんでしたが、1度整骨院で痛い思いばかりして辛かったので正直怖かったです。

 

Q3.当院の施術を受けたときの印象・感想などを教えてください。

1回目で、体の動かし方など変えても激痛だったのが楽になりました。

それだけで心身共に救われました。

 

Q4.症状が改善した現在の想いをメッセージ下さい。担当が最高に喜びます!

約2ヵ月半通っていますが、通う度に身体が変化して動ける時間が多くなりました。

植田さん、本当に感謝しています。

「最後の一手」とパンフレットにありますが、私は「最初の一手」だと思います。

これからもよろしくお願いします!!

※お客様の感想であり、効果効能を保障するものではありません。

「ダブルクラッシュシンドローム」を起こす原因とは?

E・Oさん

来院当初は、あまりの辛さに苦痛の表情でしたが、

見る見る回復して良かったですね!

 

 

「絶対に治すんだ」と強い気持ちに応える事ができて良かったです(^^)

 

 

これからも、

治療継続して、プライベートに仕事に楽しみましょうね!

 

 

では

「ダブルクラッシュシンドローム」を起こす原因についてお話していきます。

 

 

「ダブルクラッシュシンドローム」とは

今回の様に、「腰椎椎間板ヘルニア」と「梨状筋症候群」に限らず、

「胸部」と「肘」、「頸椎」と「手首」、「頚部」と「胸部」等、全身で起こる可能性のあるものです。

 

 

一般的に、

「腰椎椎間板ヘルニア」と「梨状筋症候群」はそれぞれ別の疾患として

対処される事が多く、同時受傷は珍しいと言えるでしょう。

 

 

では、なぜ

E・Oさんは、同時受傷してしまったのか?

 

 

まず、「腰椎椎間板ヘルニア」は

下図の様に、「髄核」が左右どちらかに逸脱し、神経根を圧迫する事で、

症状が現れる疾患です。

ただし、それ以上に注目すべき「変化」があります。

それは、「髄核」の脱出により、「器質的構造の変化」が起こる点です。

 

 

これにより、本来身体を支えている

腰部~下肢にかけてのバランスが変化し、特に臀部の筋肉に過度の負担が掛かります。

 

 

そして、痛みやシビレがより強く現れます。

 

 

これが、E・Oさんの違和感から始まった症状が、

1週間後痛みとしびれになって現れたメカニズムです。

 

 

更に、臀部の筋肉への負担が増したことで、

その働きを補う役目を担っていた、「梨状筋」への負担が急増。

 

※「坐骨神経」は、下部腰椎・仙骨から起こり、臀部の内部を走行して下肢に向かいます。

 

図に示した部位で最も障害を受けやすく、障害を受けた部位以下に症状が現れます。

 

結果、「梨状筋症候群」を発症したと考えられます。

 

この様に、体の状態が刻々と変化し、身体各部の負担を除去できなかった為、

「ダブルクラッシュシンドローム」を起こしたと考えられます。

「ダブルクラッシュシンドロームの治療法」

これまでの記述で、

「ダブルクラッシュシンドローム」の原因は器質的構造の変化による

臀部の筋肉への過緊張から、梨状筋への負担増が原因であるとお伝えしました。

 

 

一見、厄介な「ダブルクラッシュシンドローム」ですが、

治療は至ってシンプルです。

 

 

体の「治癒力」を本来の状態に高める為の、全身の循環調整と

痛みとしびれにより逸脱した、「本来の身体の使い方」を再度可能にする。

 

 

この2点です。

 

今回のE・Oさんは、この全身循環の調整を重点的に丁寧に繰り返し行いました。

 

 

具体的には、

腹部の緊張感、骨盤の左右差、CSFの循環調整等の調整です。

 

 

更に、下肢のアライメント調整、梨状筋調整を

状態を見極めながら繰り返し行い、全身循環の調整を加速させ、

「本来の身体の使い方」を再度可能にしていきました。

 

 

その結果、

2ヶ月半24回の治療で、歩行困難に至った「ダブルクラッシュシンドローム」を改善する事が出来ました。

 

 

残る、足首の動きと、若干のしびれは、

「神経の回復速度」が関係している為、今後治療を継続する事で

問題なく改善します。

 

 

最後に、

「歩く事がままならない」「治療に数か所回ったが良くならない」

そんな方は、”希望”を持って、当院にご連絡ください。

 

 

E・Oさんの様に

助けてあげる事ができると思いますよ。

 

 

感謝

症状について詳しくはこちら

腰椎椎間板ヘルニア

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