「前骨間神経麻痺」 77歳男性を襲った前腕の激痛。 手術を勧められた症状が20回の治療で改善。

症例報告

Top Member 植田 康司

 

 

この記事は、自宅で洗い物をしていた際、腕に激痛を覚え、

手術を勧められた「前骨間神経麻痺」が改善に至る経緯を記しています。

 

 

原因と、治療法を具体的に記しているので最後まで読み進めてみてください。

1ヵ月間、痛みが変わらなかった「前骨間神経麻痺」

「患者」

77歳 男性

「症状」

前骨間神経麻痺

「来院日」

2018年6月下旬

「来院経緯」

発症は昨年6月下旬。

自宅の炊事場で洗い物中、右腕を内側に捻った際、激痛を覚える。

 

 

あまりの痛みに、不安を覚えた患者は、自宅近くの整形外科を受診。

 

 

問診や徒手検査、レントゲン撮影等から、「前骨間神経麻痺」と診断を受ける。

 

 

医師からは、

「時間が経てば完治する」と伝えられ、湿布薬や痛み止めが処方された。

 

 

それから患者は

医師の指示通り、痛み止めと湿布薬を使い、症状の改善に努めた。

 

 

しかし、

1ヵ月近く経過しても、一向に症状に変化が見られない事に不安を募らせ、

再度、自宅近くの整形外科を受診。

 

 

改めて、診察を受け

「手術の方が良いかもしれないね」と伝えられた。

 

 

だが患者は、

過去、「腸閉塞」「胃穿孔」「アキレス腱断裂」等の疾患を患い、

そのたびに手術を受けてきた事から、「もう手術は受けたくない」と家族に相談。

 

 

患者が高齢である為、

自宅から無理なく通え、症状の改善が見込める治療院が無いかを家族が

インターネットで検索。

 

 

駅から程近く、

多数の改善事例がある当院なら「治してもらえそう」と来院を決意。

「自然治癒」せず手術を勧められた症状が20回の治療で改善

7月18日 1診目

患部は右腕。

「しびれ」はなく、「前腕の痛み」と「巧緻機能障害」が主症状である。

 

 

その他、「右肩関節の痛み」も確認。

その他、身体各部をチェック。

腹部の緊張感、頚肩部の緊張感が著しい事を確認。

 

 

また、前腕の圧痛は主に2か所。

「前骨間神経」の走行部と「前腕の外側」にみられる。

 

 

引き続き、徒手検査を実施。

 

ファレンテスト 「陰性」

フローマン徴候 「陰性」

Tear drop徴候 「陽性」

祝祷肢位 「陽性」

以上の事から、「前骨間神経麻痺」と判断。

 

 

患者の症状は、「前骨間神経麻痺」の典型的なものである。

症状の改善は、随時確認出来るものであるが、「完治」には概ね6ヵ月は必要と判断。

 

 

その為、

1ヵ月間は週2回、その後は症状を確認しつつ治療継続していく旨に

同意を得て治療開始。

 

 

治療:

 

曲地・合谷に接触鍼、太谿に置鍼し、身体全体のエネルギー調整

腹膜調整、上肢循環調整、前腕・手指アライメント調整、頸椎・CSF循環調整

7月20日 2診目

患者から

「特にかわりない。ほんの少し動きが楽なような気もする」と報告。

 

 

状態を確認。

 

前腕の圧痛、腹部の緊張感、頚肩部の緊張感、巧緻機能に変化はない。

 

 

治療:

 

曲地・合谷に接触鍼、太谿に置鍼し、身体全体のエネルギー調整

腹膜調整、上肢循環調整、前腕・手指アライメント調整、頸椎・CSF循環調整

7月23日 4診目

患者から

「少し動かしやすいが、痛みに大きな変化はない」と報告。

 

 

状態を確認。

 

前腕の圧痛、腹部の緊張感、頚肩部の緊張感は改善傾向。

動きが少し楽。と報告があったが、初診時から大きな変化はない。

 

 

治療:

 

曲地・合谷に接触鍼、太谿に置鍼し、身体全体のエネルギー調整

腹膜調整、上肢循環調整、前腕・手指アライメント調整、頸椎・CSF循環調整

8月3日 7診目

患者から

「家事をしてる最中の腕の痛みと動きは少しづつ変わってきている」と報告。

 

 

状態を確認。

 

前腕の圧痛、腹部の緊張感、頚肩部の緊張感は以前より解消されている。

巧緻機能は徐々に改善しているが、Tear drop徴候、祝祷肢位共に「陽性」

 

 

治療:

 

曲地・合谷に接触鍼、太谿に置鍼し、身体全体のエネルギー調整

腹膜調整、上肢循環調整、前腕・手指アライメント調整、頸椎・CSF循環調整

8月17日 11診目

患者から

「腕の痛みと肩の動きが良くなっている」

「指も動かしやすくなってきた」と報告。

 

 

状態を確認。

 

前腕の圧痛、腹部の緊張感、頚肩部の緊張感は順調に改善。

Tear drop徴候、祝祷肢位共に「陽性」ではあるが、初診時に比べ改善している。

治療:

 

曲地・合谷に接触鍼、太谿に置鍼し、身体全体のエネルギー調整

腹膜調整、上肢循環調整、前腕・手指アライメント調整、頸椎・CSF循環調整

 

 

本日で、初診から1ヵ月。

症状は順調に改善している為、次回から週1回の治療に変更し継続。

 

 

また、

自宅でのリハビリとして、右手指での「摘み動作」を行う様に指示し、施術終了。

9月7日 14診目

患者から

「痛みは随分落ち着いてきたが、食事の際、丸い箸を使う事が出来ない」と報告。

 

 

状態を確認。

 

前腕の圧痛、腹部の緊張感は引き続き改善している。

頚肩部の緊張感に大きな変化はない。

 

Tear drop徴候、祝祷肢位共に改善しているが、緩慢な動きは残存している。

 

 

治療:

 

曲地・合谷に接触鍼、太谿に置鍼し、身体全体のエネルギー調整

腹膜調整、上肢循環調整、前腕・手指アライメント調整、頸椎・CSF循環調整

 

 

治療後、

自宅での「摘み動作」の継続を再度指示し、施術終了。

9月29日 17診目

患者から

「日により動きが違うが、随分動かしやすくなった」と報告。

 

 

状態を確認。

 

これまで変化が緩徐であった、頚肩部の緊張感も随分落ち着き、

前腕の圧痛、腹部の緊張感は概ね改善している。

 

 

治療:

 

曲地・合谷に接触鍼、太谿に置鍼し、身体全体のエネルギー調整

腹膜調整、上肢循環調整、前腕・手指アライメント調整、頸椎・CSF循環調整

10月16日 20診目

患者から

「日による変化が少なくなってきた」と報告。

 

 

状態を確認。

 

前腕の圧痛、腹部の緊張感、頚肩部の緊張感共に概ね改善。

Tear drop徴候、祝祷肢位共に残存しているが、こちらも順調に改善。

治療:

 

曲地・合谷に接触鍼、太谿に置鍼し、身体全体のエネルギー調整

腹膜調整、上肢循環調整、前腕・手指アライメント調整、頸椎・CSF循環調整

 

 

初診から3ヵ月。

症状が順調に改善している為、集中治療は一旦終了とし、

次回から2週に1回の継続治療に移行。

手術を勧められた前骨間神経麻痺が改善!箸も使え、バイクに乗れるようになりました

Q1.どんな症状でお困りでしたか?

またお困りの症状を治すために、今までどのような治療を受けてこられましたか?

前骨間神経麻痺

整形外科で薬を処方されたが、改善せず手術を勧められた。

 

Q2.鍼灸治療など、当院へ来院にあたって心配はなかったですか?

また心配はどうやって解消しましたか?

手術は回避したいと思っていた。

心配はなかったです。

 

Q3.当院の施術を受けたときの印象・感想などを教えてください。

思っていたより早く改善して良かったです。

施術も痛くなく安心でした。

 

Q4.症状が改善した現在の想いをメッセージ下さい。担当が最高に喜びます!

ずいぶん良くなって箸も使えるようになったし、バイクに乗ることも出来るようになって良かったです。

お名前:K・Nさん ご年齢:77歳 ご住所:奈良県奈良市

※お客様の感想であり、効果効能を保障するものではありません。

「前骨間神経麻痺」とは?

K・Nさん

手術回避できて、良かったですね!

 

 

来院の度、順調に改善して

箸を使う事も、バイクに乗る事も出来て、安心しました。

 

 

引き続き、

治療継続し、完治させましょうね(^^)

 

 

では、

「前骨間神経麻痺」とは?について述べていきます。

 

 

「前骨間神経」とは、「正中神経」から分枝する神経を指します。

 

 

この正中神経は、

頸(頸椎)から起こり、肩部、上腕、前腕、手首(掌側)を通過し、手指に至り、

母指と示指の第1関節を動かす筋肉を主に支配しています。

 

 

そして、

手指に至る過程で細かい「枝」を出し、それらは「前枝」と「後枝」に分けられます。

 

 

その内の「前枝」に当たるのが

今回、K・Nさんが患った「前骨間神経」です。

 

 

この「前骨間神経」は、

K・Nさんが圧痛を覚えた、肘の前面で正中神経から枝分かれし、

各筋肉の動きに関与する「純粋な運動神経」といえます。

 

 

ですから、

K・Nさんは、「感覚障害」がなく、痛み及び「巧緻障害」が出現し、

典型的な症状である、Tear drop徴候、祝祷肢位が現れたという事です。

 

 

また、

一般的に「前骨間神経麻痺」が起こりうるものとして、

「神経炎」「絞扼障害」等が挙げられますが、この原因ははっきりとはわかっていません。

 

 

ですが、K・Nさんには明確な原因がありました。

 

 

K・Nさんはこれまで、

1日に何度も同じ動作を繰り返すお仕事を数十年間過ごして来られました。

 

 

その結果、

「肩の痛み」を引き起こし、数年間治療せず放置していました。

 

 

その為、「右肩関節」の可動域が著しく低下しており

代償として、前腕部に過度の負担が掛かり続けていたと考えられます。

 

 

そして、最終の引き金になったのが

「自宅の炊事場で洗い物中、右腕を内側に捻った」この動作であったと

推察されます。

 

 

これが「前骨間神経麻痺」という疾患です。

最後に、「前骨間神経麻痺の治療法」について記述していきます。

「前骨間神経麻痺の治療法」

これまでの記述で、

「前骨間神経麻痺」がどのようなものかご理解頂けたと思います。

 

 

今回のK・Nさんの治療ポイントは

「肩関節の可動域改善」「右上肢の疲労除去」「神経の機能回復」

そして、この3点の改善に欠かせない、「自然治癒力」と「免疫力」の向上です。

 

 

全身の循環を整え、

「治癒力」「免疫力」を発揮できる状態にするため、

腹膜調整を入念に行い、「肩関節の可動域改善」を目的に

上肢の循環調整を加えました。

 

 

そうすることで、

より全身の循環が整い、「治癒力」「免疫力」の向上に繋がります。

 

 

また、頸椎調整や神経の働きに寄与する、CSF循環調整を行い

「神経の機能回復」につとめました。

 

 

以上の4点を徹底的に行った結果、

手術を勧められた、「前骨間神経麻痺」が20回の治療で改善に至りました。

 

 

最後に、

「手術を勧められた」「一向に改善しない」

そんな不安を抱えている方は、”希望”を持って、当院にご連絡ください。

 

 

K・Nさんの様に

助けてあげる事ができると思いますよ。

 

 

感謝

鍼灸王国