30年以上何をしても完治しなかった腰痛が完全消失したそのワケ。

症例報告

奈良の鍼灸「鍼灸王国」

Top Member多井一貴

 

 

 

 

「患者」

46歳・男性・会社員

 

 

「症状」

腰痛

 

 

「来院日」

H29年11月

 

 

「来院経緯」

発症は10日前。

患者は過去に何度もギックリ腰を繰り返しており、初発は中学時代にまでさかのぼる慢性的な腰痛に悩まされていた。

整形外科や整骨院に通い、治療を受けるが何度もギックリ腰を繰り返している。

 

直近でギックリ腰を患った際に、当時通っていた別の整骨院で「腹筋と背筋を鍛える」ように言われたため、日課としてトレーニングをしていた。

 

そのため10日前の夜も日課であるトレーニングを行っていたが、腹筋のトレーニング中に腰の違和感を覚える。

その時は大きな痛みはなかったものの、翌日の朝から痛みが増強。

 

整形外科を受診し、湿布と痛み止めの薬を処方されて帰宅。

患者は整形外科での治療では、根本的な治療はしてもらえないと考えた。以前近所の方から当院の噂を聞いていたことから受診を決意。

 

「治療経過」

1診目

患者は、腰部に刺すような痛みを訴えている。

「元々腰痛があり、ギックリ腰は何度も経験していている。その時の痛みと同じような感じがする。」とのこと。

 

詳しく聞くと、何もしていなくても痛みがあり、長時間の立位の姿勢や長時間の座位で痛みが増強し、「居ても立っても居られない」状態になるという。

下肢にシビレはなし。

 

患部の触診と動作確認を行う。

 

腰方形筋と脊柱起立筋に強い硬結と圧痛を確認。

立位の状態での前屈時と左回旋時に痛みが増強。

 

続いて徒手検査を行う。

SLRテスト(-)

FNSテスト(-)

ニュートンテスト(±)

 

以上のことから

「腰椎ヘルニア」「脊柱管狭窄症」「梨状筋症候群」の可能性を除外。

 

仙腸関節が原因による「仙腸関節炎」の可能性と、腰方形筋が原因による「筋筋膜性腰痛症」の可能性の両方から施術を行っていく。

 

より可能性が高いと推測される腰方形筋が原因の「筋筋膜性腰痛症」の施術を今回は行っていくことを説明し、患者の同意を得る。

 

立位での左回旋時に一番痛みを強く訴えることから、この時の痛みをペインスケール「10」と設定し、治療開始。

(ペインスケールとは痛みを10段階で表した指標のこと。10に近づくにつれ痛みが強い状態。患者自身に数字を示させる。)

 

治療:

合谷・曲池に接触鍼、太谿・百会に置鍼することにより身体全体の気の流れを調整。

骨盤アライメント調整、股関節アライメント調整。

 

施術後、ペインスケール「10」→「8」

 

患者は「動かす際の痛みが減った。特に前屈の痛みは半分ぐらいになっている。」とのこと。

左回旋時の痛みは8割ほど残っているため、出来る限りこの動きをしないように指導を行う。

次回は3日以内の来院を指示し、1診目施術終了。

 

2診目

前回施術から3日後の来院。

患者は「前回の施術の次の日の方が楽になっていた。前屈の痛みは前回よりさらに減っていて3割ぐらいになっている。捻る動きはしていないが、明らかに楽な感じはある。」との報告。

ペインスケール「8」→「7」

 

患部の触診と動作確認を行う。

脊柱起立筋の強い硬結と圧痛は大幅に減少しており、腰方形筋の硬結と圧痛も減少している。

 

前屈時の動きにスムーズさが出てきている。

左回旋時の動きは、前回より動いているが痛みがある動きになっている。

 

前回推測した、腰方形筋が原因の「筋筋膜性腰痛症」の疑いが高いと判断し、前回と同じ施術を行う。

 

治療:

合谷・曲池に接触鍼、太谿・百会に置鍼することにより身体全体の気の流れを調整。

骨盤アライメント調整、股関節アライメント調整。

 

施術後、ペインスケール「7」→「5」

ペインスケールが半分に減少。

 

次回は5日以内の来院を指示し、2診目施術終了。

 

3診目

前回から5日後の来院。

患者は「腰の痛みがマシになってきたら、腰の重たい感じが気になるようになってきた。」との報告。

 

ペインスケール「5」のまま維持。

腰の重たさが出現。

 

患者には『炎症が取れてくる際に起こる、血流量の変化によっておこる重たさが出ているので心配はいらない。治ってきている証拠なので安心するよう』伝え、施術開始。

 

治療:

合谷・曲池に接触鍼、太谿・百会に置鍼することにより身体全体の気の流れを調整。

股関節アライメント調整、殿筋MO、腸腰筋バランス。

 

施術後、腰の重たさが軽減。

ペインスケール「5」→「1」

 

左回旋時の痛みはほとんどなくなる。

回旋の際の動きもスムーズさが出ているが、ひっかかりがあるようにみられる。

 

痛みがほとんど消失してきているため、運動の開始を指示。

 

患者はゴルフが趣味とのことであるため、打ちっぱなしで軽いアプローチのみ行うように伝える。

くれぐれも思い切りスイングをしないよう注意。

 

次回は1週間後の来院を指示し、3診目施術終了。

 

4診目

前回施術から8日後の来院。

患者は「前屈の痛みはまったくなく、捻る動きも痛まず、たまに違和感がある程度。打ちっぱなしで軽いアプローチの練習を行ったが特に問題はなかった。ただ以前から腰が上手く回せないので回せるようになりたい。」とのこと。

 

動作確認を行う。

立位での前屈、左回旋時の痛みは消失。

クラブは持っていないが、ゴルフのスイングの動きをしてもらうと動きにくそうな様子が確認できる。

 

ペインスケール「0」

 

痛みは消失しているため、再発しないための施術とゴルフのスイングを改善するための施術を行う旨を伝え、施術開始。

 

治療:

合谷・曲池に接触鍼、太谿・百会に置鍼することにより身体全体の気の流れを調整。

殿筋MO、腸腰筋バランス、肋骨調整。

 

施術後、ゴルフのスイングの動作確認を行う。

患者は「明らかに腰が回りやすい。」とのこと。

動きを見ても、先ほどの動かしにくそうな様子がなくなっている。

 

再度打ちっぱなしに行き、今回は特に何も気せずにやりたい練習を行うよう伝える。

 

次回も1週間後の来院を指示し、4診目施術終了。

 

5診目

前回から1週間後の来院。

患者は「スイングのしやすさが全然違う。腰がきれいに回るようになっていい感じでビックリした。気が付いたら長時間立っているのも座っているのも気にならなくなっている。」との報告。

 

治療:

合谷・曲池に接触鍼、太谿・百会に置鍼することにより身体全体の気の流れを調整。

殿筋MO、腸腰筋バランス、肋骨調整。

 

施術後、ペインスケール「0」を維持。

 

次回より月1回のメンテナンスに以降する旨を伝えると、「首のコリが気になるのでそれも直してほしい」という申し出。

次回からその治療を開始する約束をし、5診目施術終了。

 

中学生のころから悩まされていた腰痛が楽になり驚きました

Q1.どんな症状をお持ちでしたか? 

首のコリ・痛み回りにくい。

中学時代から悩まされていた腰痛。(腰痛については整形外科や整骨院を4~5カ所受診)

 

Q2.鍼灸治療など、当院へ来院にあたって心配はなかったですか?

また心配はどうやって解消しましたか?

近所の方から「鍼灸王国」はいいらしいと聞き、今までの経験からたいした期待をせずに来院した。

 

Q3.当院の施術を受けたときの印象・感想などを教えてください。

鍼灸は初体験。正直マッサージの方が気持ちいいという感想。

 

Q4.あなたと同じ様な症状をもった方へ、何か勇気が出るメッセージがあればお願いします。

首の固まったコリはやわらぎ、首を回せるようになりました。

腰痛は今後も経過をみる必要はあると思いますが、かなり楽になりました。

ゴルフをするのですが、回りにくかった腰がスムーズにまわるようになったことが一番の驚きです。お世話になって本当に良かったです。

ありがとうございました。

お名前:K・Iさん ご年齢:46歳 ご住所:奈良県奈良市 ご職業:会社員

※お客様の感想であり、効果効能を保障するものではありません。

「担当からの考察」

今回のK・Iさんは長年悩まされていたギックリ腰でした。

1度ギックリ腰をして以来、何度も同じ症状に悩まされる方というのはとても多くいます。

 

今回のケースの場合、腰方形筋の「筋筋膜性腰痛症」という判断を元に治療を進めていきました。

ひとくくりにギックリ腰といいますが、実は種類は様々あります。

例えば関節、骨、筋肉、筋筋膜などが挙げられるのですが、

今回はこの中の「筋筋膜」が大きな原因でした。

 

「筋筋膜」って何?とお思いの方もいるでしょうから簡単に説明していきます。

まず筋膜という身体の内臓なども含めたさまざまな組織を包んでいる膜があります。

その筋膜が筋肉を包んでいるものを「筋筋膜」と呼びます。

 

「筋」という字がたくさんでちょっとややこしいかもしれませんが、筋肉を包んでいる膜が「筋筋膜」といいます。

 

腰の筋筋膜が何らかの原因で傷ついてしまった状態を「筋筋膜性腰痛症」と呼びます。

 

今回のK・Iさんの場合、

股関節のひずみがあったために余計な負担がかかってしまい、この「筋筋膜」が引っ張られて痛めてしまっていました。

 

そのため股関節の状態を整えつつ、「筋筋膜」が再生しやすいように施術してあげることで痛みをなくし、趣味のゴルフが出来る状態にまで持っていきことが出来ました。

 

もちろん慢性の腰痛を長く持っていたので、これで完全に治療が終了というわけにはいきません。

長く持っていたものですから、身体の使い方も良くない形になっているし、生活習慣のなかで変えていかないといけないことがあるかもしれません。

 

そこを数回の施術ですべて見通すことは出来ないので、これから先のメンテナンスをしながら状態を確認していくことで取り除いていくのです。

 

例えば、今回の症例の中にもあったように、K・Iさんのゴルフのスイング時のひっかかりの原因を見つけたような形で見つかることもあります。

 

ひとつひとつ要らないものを取り去って、慢性化した腰痛を取り除いていくことが大切です。

 

多くの人に痛みなく「普通」に生活してもらいたいという想いで毎日治療にあたっています。

痛みがあって「普通」に生活出来ない方は当院に来て、「普通」の生活を取り戻してもらいたいと思っています。

 

あなたとのご縁を心よりお待ちしております。

 

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